会社経営のポイントやコツを紹介!「「提出しないことの多い届出書」・「免税事業者が申告したら」」

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DATE:2020.10.05

提出しないことの多い届出書



■相互に確認し合うための届出書

 消費税の届出書の中には、課税関係に影響のない、納税者と税務署とが相互に確認し合うためだけに提出が要求されているものがあります。
消費税課税事業者届出書(基準期間用)、消費税課税事業者届出書(特定期間用)、消費税の納税義務者でなくなった旨の届出書、消費税の新設法人に該当する旨の届出書、高額特定資産の取得に係る課税事業者である旨の届出書、などがそれです。


■分かりきったものの提出を求める形式論か

 これらの届出書による税務署との相互確認の内容は、消費税の申告書の提出義務者に該当することになった、あるいは、消費税の申告書の提出義務者に該当しないことになった、という事実についてです。
 消費税申告書記載の課税売上高が1000万円以下だったら、課税事業者選択でもない限り、翌々年は免税事業者になり、納税義務者でなくなるはずだ、そんな分かりきった届出など必要ないではないか、との意見も出そうです。


■税務署には情報がないため

 消費税の新設法人に該当する旨の届出書については、通達で、法人設立届で所要の事項の記載があれば、それだけでよし、としています。したがって、形式論で要求しているのではなく、事実の正確な把握には、税務署の持つ情報だけでは、必ずしも確定的な結論が得られるとは限らないので、情報を有している納税者に判断を求めている、ということ、と考えられます。
 基準期間課税売上高が1000万円以下でも、高額特定資産の取得をしたとか、前期間の前半で1000万円超の課税売上があったとかで、免税事業者非該当となることもあり、これらは税務署にない情報です。


■免税事業者が還付申告

 消費税還付申告をした後、還付保留状態で税務調査があり、当該課税期間は課税事業者に該当しないので還付申告ができない旨の指摘を受けたものの、還付申告は受理されたまま修正申告書の提出を慫慂され、過少申告加算税が賦課された、という事例があります。
 税務署サイドも、納税義務があるかの如く、消費税の納税申告書を送って来ていた、のかもしれません。当局の対応の是非はともかく、形式的な手続きながら、疎かにしていると火傷する、という事例です。

免税事業者が申告したら



■申告義務のない申告がなされた場合

 消費税の免税事業者に該当するので申告義務のない者が、手違いで申告書を提出したら、それは有効でしょうか。
 仕入税額控除ができる者は、課税事業者に限られますから、免税事業者は仕入代金に含まれている消費税と地方消費税の還付を受けることはできません。


■申告義務のない還付申告がなされた場合

 もし、免税事業者が判断を誤って、申告・納税をした場合は、無効な申告の取下げ依頼書の提出の慫慂がなされ、過誤納金の返還がなされるものと思われます。
 それならば、免税事業者の還付申告でも同じはずと思われますが、還付申告では、まず、還付申告は有効な申告とみなして、控除対象仕入税額0円、控除不足還付税額0円とする修正申告を慫慂したり、更正処分をしています。


■還付不履行のまま申告無効の主張だけ否定

 免税事業者のする還付申告の例は少なくありませんが、実際に還付が行われているケースはなさそうで、還付保留のまま、ゼロ申告の修正申告・更正処分がなされ、その上で保留還付金の返還である「納税」と当初還付申告による「還付」とを相殺関係とするようです。
 ただし、そこで終わるのではなく、修正申告・更正処分に伴う過少申告加算税や重加算税の賦課が後からついてきます。
 免税事業者還付申告に関わる税務係争のほとんどは、この賦課処分を不服とするものです。


■ケジメを重視するスタンス

 実際に還付がなされてもいないのに、これは許せん、とばかりに行政も司法も硬直的な対応をしています。
 過少申告加算税の制度は、申告納税方式の下において、納税者の申告は納税義務を確定する上で重要であり、適正な申告をしない納税者に対して一定の制裁を加え、その申告秩序の維持を図ることを目的としたものであるから、過大な還付金を申告した場合には、還付金が現実に納税者に還付されているかどうかにかかわらず、同申告によって過少申告加算税が賦課されるのは当然だ、と判決文に書かれています。

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